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藝大基金事務局
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グローバル・アーティストを目指す藝高生の教育プログラムを充実します!
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校(藝高)は、平成28年度に、文部科学省よりスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定され、5年間にわたって、「“音楽の力”で世界を魅了するグローバル・アーティストの教育プログラム」の開発に取り組んできました。
今後もこの教育プログラムを継続し、世界の音楽文化をけん引する音楽家を育成するため、教育内容や環境整備への支援をお願いいたします。
1.世界トップレベルの音楽家によるレッスンを充実します。
2.英語と第二外国語の学習を強化し、コミュニケーション能力や発信力を高めます。
3.海外での演奏旅行や学校間交流によって、文化理解を深めます。
4.世界で活躍する有識者の講演によって、キャリア・プランの構築を図ります。
5.教育のグローバル化に対応した施設や環境の整備を拡充します。
本校は、創設以来60有余年、日本で唯一の国立の音楽高等学校として、早期専門教育に邁進してきました。その間、東京藝術大学との連携によって、音楽の技能や感性はもちろん、音楽家として必要な幅広い教養と自ら考える力の育成を目指してきました。
さらに、2016(平成28)年度から2020(令和2)年度の5年間、SGH事業指定校として、グローバル人材の育成を実現すべく、最高水準の教育プログラムの開発に、情熱をもって取り組んできました。SGH事業終了後も、この教育研究活動を継続し、さらなる発展を遂げることが、本校の使命であると考えております。
しかし、国立学校を取り巻く財政状況は厳しくなる一方にあることから、この度、藝大基金の中に「藝高グローバルプロジェクト基金」を立ち上げることとなりました。格別のご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校 校長 山下 薫子
本校は、音楽の早期専門教育を目的とする、日本で唯一の国立の音楽高校として、昭和29(1954)年に創設されました。以来、今日に至るまで、国際的に活躍する作曲家や演奏家を始め、数多くの優秀な人材が輩出しています。ソリスト、国内外の一流オーケストラ、室内楽での主要メンバーとして活躍したり、東京藝術大学はもとより全国の音楽教育機関の要職にあって、我が国の音楽教育界の指導的役割を果たしたりしている者も少なくありません。
本校では、グローバルな視点をもち、音楽の力で未来を切り拓く人材の育成を目指しています。その目標に向けて、本校は最高水準かつ持続可能な音楽家育成の専門カリキュラムと環境の構築に取り組み続けています。
なお、平成28年度から令和2年度までの5年間にわたり実施してきた本校のスーパーグローバルハイスクール(SGH)の活動内容は以下の通りです。
グローバル・プラクティスでは、世界をリードする芸術家を育てるために統合された早期教育によって、「音楽表現力」、「合奏力」、「共感力」などを育成しながら、国際舞台で活躍するためのコア・コンピテンシーを、創造の精神と技能の両面から磨いていきます。
グローバル・キャリアでは、生徒が世界の一線級で活躍する音楽家へと成長するために、国内外の第一線で活躍する音楽家、有識者、著名人を幅広く招聘した講演会を開催しました。その機会を通じて、生徒が日ごろの学校生活や専門技術の学びの中では得られない経験や知見を吸収し、自己と社会の未来をデザインするヒントや、自ら考えるきっかけを得ることをねらいとしています。
言語の壁を打ち破る
「語学力強化プログラム」では、洋楽、邦楽を問わず、世界的に活躍するために求められる語学力の向上を目指しています。具体的には藝大の言語・音声トレーニングセンターとの連携による英語の授業、言語芸術講座との連携によるドイツ語、フランス語の授業、また海外演奏研修旅行に向けた「音楽表現の英会話集」の作成などがその中心的な取組です。
つながることで自分も変わる
「学外コラボレーション強化プログラム」は、音楽を共通のものとしながら、「多様な属性を持つ他者との交流の機会を設けることによって、生徒が実践的に外国語での対話を行い、異文化への理解を深めながらコミュニケーション能力を向上させることを目的としています。邦楽を中心に日本の伝統文化を国際的に発信する場としても機能しており、本校の特色を生かしたプログラムとなっています。
グローバル・アーティストに求められる社会的実践力※を育成するために、さまざまな学習活動において、音楽との接点を意識した指導を行います。それは、音楽における客観性と多様性を教科や科目の枠を超えて多角的に学ぶことで、より豊かな音楽表現の可能性を主体的に追求する姿勢を身につけようとするものです。そして実社会・実生活に生きる音楽の在り方を広い視野を持って考え、実践できる人材へと育っていくことにつなげます。
※社会的実践力:将来、実社会において、音楽文化と創造的に関わるために、専門教育で培われた能力を「生きる力」として昇華する能力を指します。
グローバル・マネジメントは、「音楽分野における先駆的モデル」となるような新しいマネジメント・システムの構築を目指して、藝大をはじめ、さまざまな機関との連携や協働を進めてきました。この研究開発が、他の研究開発の基盤となって、生徒たちの夢を支えています。